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かる毘庵

テコンドー指導員・坪井の諸愚考を不定期に連載していきたいと思います。
2024
04,20

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2008
11,13
試合の結果はと言うと、僕は負けました。
 
しかし試合に負けても何の後悔もありません。そればかりか清清しさ、充実感、達成感で一杯です。負けてもこんな気持ちになれる試合があるのだと思いました。負けても何の後悔もない試合が。
 
組手に対する意識が180°変わりました。
勝てないかもしれない不安、疲労、痛み等々、組手というと否定的な想いばかり連想していたものが、充足感、快感さえ伴うものへと変わりました。
その後の3位決定戦では怖いものなどありません。負けるはずがないとさえ思える程でした。

そこで3位に入賞し、念願の全日本大会への出場権を獲得する事が出来ました。その後の選考会の近畿大会では優勝さえ出来た程です。
その次の中部大会では初戦敗退し鼻を折られましたが(^^;)
そして僕はその年の全日本大会の注目選手として紹介もされました。・・・勿論自慢です(笑)
 
負け続け試合に出ることをやめていたら、今の自分はなかったと思います。
当然負ければ悔しいです。それを恥とさえ思う人もいるでしょう。しかし今思えば、勝った時より負けた時の方が得るものが多かったように思います。
負ける事で自問し、どうすれば良いか自分なりに試行錯誤する。その繰り返しだった様に思います。

負け続けているからこその苦しみがあり、勝利の喜びがあります。
勝つ事だけがすべてではないと、それはS選手との試合の時に感じる事が出来ました。出来れば皆にもそんな体験をして欲しいと思います。
テコンドーに限らず、そういった達成感は様々な事に生かしていけると思うからです。

何事も経験です。しかし、その経験を無駄なものと思ってはいけないと思います。
行動は何かしらの結果をもたらしてくれます。それは”かたち”のあるものかも知れませんし、”かたち”のないものかも知れません。
そこでしか手に入らない種類のものもあると思います。少しでも前に出て欲しいです。

小さな大会で手にした小さな自信が核となって、今の自分があります。
どこに転機が眠っているかは誰にも分からないのです。
 
 
 
中四国大会の閉会式の時、前にいたS選手が一言語りかけてきました。
 
「戦い方、変えたんですね」。

これが僕にとって、生涯最高の賛辞の言葉です。
 
『 組手意識変遷回顧録 ・ 終 』

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