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かる毘庵

テコンドー指導員・坪井の諸愚考を不定期に連載していきたいと思います。
2024
03,29

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2014
10,07
結果を残す事が出来ずに終わったジャマイカでのワールドカップ。
それでも精一杯を尽くす事が出来た事に後悔はありません。海外遠征は本当に色々な事があると改めて思い知らされましたが、今回も無事選手全員を試合に参加させる事が出来た事には胸を張っていいと思っています。

今大会は或る程度楽しみながら参加する事が出来たらと臨みました。それでも様々な出来事があり、その出来事を楽しむという程の余裕はなかったかも知れません。しかし仲間のサポートも在り、或る程度はのんびりと構えていたかなと感じてます。

型は準備万端とはいえない形で臨む事になったので、もっとこうすればと後になって思うのはやはり負けたからだと思います。自分の実力不足を痛感する大会でもありました。

組手はゲームをする事が出来たとは思います。それでもずっと3速で闘っていた様な感はあるので、国際大会に臨む事の難しさを改めて感じました。しかし良くはなってきている、そう思っています。

色々な世代が参加するワールドカップ。小さな選手から年上の選手までそれぞれ目標としているものは同じ。それに向かい、追い求める事の価値。当たり前の様に過ごしていましたが、目標を持つ事が出来る喜びを感じました。表彰台のメダリスト達は誇らしげで無邪気な笑顔を見せていました。

大会に参加する事を決めるにあたり、ずっと自分の選手としての終わりを意識していました。そしてジャマイカでのワールドカップをテコンドー選手としての終焉の地として考えました。色々な事にケリをつけて参加したつもりです。幾らかの人には既に引退意向を伝えてもいました。

年齢を経て勝てなくなってからやめるより、選手として良い時に終わろう、それが自分らしい終わり方じゃないのかと考えてきました。

しかしワールドカップで年上の選手達が情熱を燃やしているのを見て、例え負ける様になったって情熱があれば続けていけばいいんじゃないかと思えるようになりました。

思い返すと10年以上前、僕が初段に成りたてだった頃。
全日本大会選考会の近畿大会に出場した折、師範と同年齢?くらいの選手でSatoさんという方がいらっしゃいました。師範と同期なのか「まだ頑張ってるんだね」という様な趣旨の事を話してていた事を覚えています。
僕は年齢を重ねても選手として一線に出ているその姿に格好良さと渋さを感じ憧れる様になりました。その近畿大会で優勝する事ができ(Satoさんも優勝していた様に思います)、メダリストの特権だ!とコッソリ隣に行って集合写真を撮りました。
シャイな学生だったのでとうとうお話させて頂く機会は得られず今に至ってしまいますが、それからも密かにSatoさんを応援していました。10代から始めて30代と年齢を経てきて、そのSatoさんの継続していく事の凄さを今は実感しています。同じくらいまでとは言えないかも知れませんが、勝つ姿ではなくとも努力する姿を見せていけたらいいんじゃないのか、今はそう思っています。

もう少しだけ続けてもいいですか?


どうやら今の僕にはこの賞があれば十分だった様です。

Things are going to well. No problem right?


僕らはそれぞれ力を尽くして、それぞれの人生を生き延びてきた。そして長い目で見れば、そのときもし違う判断をし、違う行動を選択していたとしても、いくらかの誤差はあるにせよ、僕らは結局今と同じようなところに落ち着いていたんじゃないのかな。そんな気がする。

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 村上春樹

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